使っていないNUCを初期化して、Linuxでローカル検証機にしてみた
Windowsが入ったまま使っていないNUCが手元にあった。せっかくのハードウェアを眠らせておくのはもったいないので、初期化してLinuxを入れ、ローカルLLMの検証や、ちょっとしたスクリプトを常時動かしておく用の検証機に作り替えてみた。今回はその過程をまとめる。
- 0円追加コストなしで再活用開始
- 16→32GBメモリ増設の目標値
- Xfce軽量デスクトップ環境を選択
1なぜ古いNUCを再活用したのか
もともとWindowsが入ったまま、特に使っていない状態で放置していたNUCだった。処分するほどでもないスペックだったので、初期化してLinuxを入れ、常時稼働の検証機として再活用することにした。
2NUCのスペック
今回使ったのは「Intel NUC8i7BEH」。メモリは16GB(SO-DIMM1枚、スロットは2つで1つ空き)で、公式スペック上の上限は32GBまで対応している。小型ながら、常時稼働させておく検証機としては十分なスペックだ。
| 機種 | Intel NUC8i7BEH |
|---|---|
| メモリ | 16GB(SO-DIMM1枚/2スロット中1つ空き) |
| メモリ上限 | 公式仕様で32GB |
| OS | Linux Mint 22.3 Xfce(Ubuntu 24.04ベース) |
3なぜLinuxを選んだのか
一番の理由は、OS自体が使うリソースの差だ。Windowsは常駐プロセスやバックグラウンドサービスが多く、何もしていなくても一定のメモリ・CPUを消費し続ける。一方、Linux(今回はLinux Mint、デスクトップ環境はXfce)は軽量な構成を選べば、OS自体が使うリソースをかなり抑えられる。
常時稼働させてOllamaのような、それなりにリソースを使うアプリケーションを動かしておきたい用途では、この差が地味に効いてくる。OS側の消費を減らした分、そのままOllamaに割り当てられるリソースの余力が増える、という考え方だ。今回インストールしたLinux Mint 22.3のXfce版は、まさに軽量デスクトップ環境を意識した選択にしている。
4実際に遭遇したトラブル:スリープから戻らない
ここからは、実際に構築していて困った点を正直に書く。
セットアップ後、しばらく操作せずにいると画面が消えたまま復帰しなくなり、電源ボタンでの再起動が必要になるという症状が出た。厄介だったのは、本体自体はスリープせず稼働し続けていたにもかかわらず、画面表示だけが戻らなくなっていたことだ。
原因を調べたところ、Xfceの電源管理設定にある「ブランク画面にするまでの時間」の項目が、内部的にディスプレイ側へ想定と違う値を渡してしまっていた。対処法として、システム全体のスリープ・サスペンド機能を無効化した上で、電源管理側の設定(ディスプレイの電源管理をオフ、画面ロックをしない設定)を個別に調整し、あわせて念のためディスプレイのブランク(消灯)自体を無効化する設定も加えた。再起動後、ブランクまでの待機時間が実際に無効化されていることをコマンドで確認し、症状は解消した。
常時稼働させる検証機だからこそ、「操作していない間に画面が固まって、結局手動で再起動する羽目になる」というのは避けたいポイントだった。地味だが、実際に触ってみないと気づけないトラブルだったと思う。
5リモート管理の環境
常時稼働させる以上、毎回本体の前に座って操作するのは現実的ではない。そのため、リモートデスクトップやSSHでの接続を設定し、離れた場所からでも管理・操作できる環境を整えている最中だ。
6一番うれしいのは、スケジュール実行が安定して動くこと
常時稼働の検証機を作って、実は一番の恩恵はここにある。Linuxにはcronという仕組みがあり、「毎日この時間にこのスクリプトを実行する」といった設定が、簡単なコマンドだけで組める。
これまでWindowsのタスクスケジューラでも似たようなことを組んでいたが、正直なところ、Windows Updateのタイミングで勝手に再起動がかかり、予定していた処理が実行されなかったり、これといった理由もなく実行に失敗したりすることが度々あった。原因を追いかけるのも手間で、結局「動いているはずなのに、なぜか動いていない」という状態に何度も遭遇していた。
Linux側にcronで組んでからは、そうした不安定さがなくなった。強制的な再起動でスケジュールが崩れることもなく、決まった時刻に淡々と実行され続けている。常時稼働のLinux機に任せておけるという安心感は、Windowsでの経験があるからこそ、余計に大きく感じている。
7今後の課題:メモリ増設
現状のメモリは16GBだが、ローカルLLMでもう少し大きいモデルを試そうとすると、やや心もとない場面もある。以前メモリを増設した記事でも触れた通り、メモリ容量は快適さに直結する要素だ。まずは手持ちのメモリを使って24GBまで増やし、それでも足りなければ32GBまで増設する予定でいる。
8まとめ
- 使っていなかったNUCを追加コストゼロで検証機に再活用
- Linuxの軽さでOllamaへリソースを多く割り当て可能
- スリープ問題も原因究明・解決済み
使っていなかったNUCを、Linuxを入れることで常時稼働の検証機として再活用できた。「Windowsは重いが、Linuxは軽い」という単純な理由だけでも、限られたハードウェアのリソースをローカルLLMのような用途に回せる余地が生まれる。途中でスリープ関連のトラブルにも遭遇したが、地道に原因を切り分けて解決できた。眠っている古いPCがあるなら、Linuxでの再活用は検討する価値がある選択肢だと思う。
本記事は実際に個人で構築・運用している環境に基づくものです。

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